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 Essay〜随筆〜

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2012年7月24日(火)
理想のプレイヤーは?

地域の音楽教室、学校、その他個人でサクソフォンを指導しているときに、
生徒の演奏を聴いて、ふとこちらから質問することがあります。

「あなたの目指す(好きな)プレイヤーは誰ですか?」

すると、

「そういえば、サックスのプロの演奏家って知らない・・・」

という反応が多いのです。
これは、私にとっては驚くべきことなのです。

楽器を始めるときに、何か素敵な演奏を聴いたきっかけで習い始めるケースが多く、
それがプロの演奏家だったり、近所のおじさんだったり、学校の先輩だったり、全然知らない人だったり・・・。
それでも始めたからには、CDを何か買ってみるとか、Youtubeで検索してみるとか、興味は広がっていくものです。
または、始めたばかりではどうしたらいいかわからないので、
とりあえずお手本が必要だと思います。

興味関心の強さは人それぞれですが、
この状況を例えて言うなら、

野球部に所属していながらイチロー選手を知らない
テニス部に所属していながら杉山愛選手を知らないようなものなのです。

しかしこの問題は、
現在の私たちの最大の情報源とも言えるテレビでどれだけ情報を流しているか、
ということも関連しています。
野球は日本で人気スポーツということもあり、
放送時間も長いですからね。
その件については別の記事に書くことにします。


プロ・アマ問わずサックス吹きであれば、
ジャズの分野では渡辺貞夫さん(通称ナベサダ)、
クラシックや吹奏楽の分野では須川展也さんは
必ず知っておくべき人物です。
名実ともに、日本が誇る世界的な演奏家です。

また、最近では若手の演奏家で素晴らしい方がたくさんいますし、
是非興味を持って調べてみてください。

それがサクソフォン奏者としての目標になり、
演奏力をアップさせるきっかけになるかと思います。

2012年7月24日(火)
最近の情報ツールと音楽の発展

現代の情報ツールについて少しだけ考えてみることにします。

インターネットという情報ツールはかなり普及していますが、
それでもテレビの方がやや利用率は高いようにも感じます。
というのも、
インターネットでの検索は、自発的でないと情報を得られませんが、
テレビはテレビ局が広めたい情報を我々が受動的に得るということになります。

テレビでは、J−POP(歌謡曲)の放送が多いのです。
その理由としては、
・歌詞の内容を楽しむことができる
・歌であれば、すぐに幅広い人が演奏しやすい。
といったことが挙げられると思います。

器楽(弦楽器・管楽器・鍵盤楽器・打楽器などで演奏され、歌がない音楽。いわゆるインスト)は、
歌に比べて視聴者が始めにくいところがあり、
また、歌詞がないということで、
音楽そのものの魅力だけになり、
音楽に親しみのない人からすると魅力を感じにくいのかもしれません。

最近では、吹奏楽部(またはマーチング)を取り扱う番組が増えてはいるものの、
厳密には音楽そのものの魅力に踏み込んだものというよりは、
部活動や人間関係の厳しさ、感動を伝える番組内容になっているように思います。

ここで、もし音楽そのものに触れていく番組を作っても、

「素人にはわからない」

という意見が出そうですが、これでは芸術的感性は育ちません。
少しくらい難しくても、わかる・わからないという尺度で楽しむのではなく、
何かを感じるかどうかで味わうもの、それが芸術なのです。


本来、音楽や美術などの芸術は、
テレビやラジオ、CDなどのフィルターを通して味わうよりも、
実際に生の作品を見たり聴いたりすることの方が何倍も価値があることは言うまでもありませんが、

やはりもっと周りに音楽を広めるためには、
テレビで放送して欲しいように思います。

また、最近テレビでは、悲しい事件が多く放送されています。
そういった放送をする必要がなくなるくらい平和になって、
空いた時間に器楽の放送をしてもらえれば、と思います。