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 マウスピース選び

 本来なら、Web de Lessonのコーナーを作成してからと思いましたが、最近では学校の吹奏楽部員の生徒たちからのニーズが多いので、ここに緊急ページを作成します。それは、マウスピースの選び方やオススメのマウスピースについてです。(Web de Lessonのコーナーが出来次第、改めて書き直します。)


 サクソフォンを演奏しているアナタ!マウスピースを別のものに変えてみたことがありますか?マウスピースはサクソフォンの音色・音質を決める最も大事な要素の一つです。マウスピースを変えることで、まるで別の楽器のようになることもあります。是非自分に合ったマウスピースを見つけて下さい。


 マウスピースを選ぶときのポイントは次の2つです。

・吹きやすさ
・出てくる音色・音質


 この2つのバランスをどのように取るかが、演奏者や指導者によって多少違ってきます。
 
 例えば、

 とても吹きやすいのだけど変な音が出るのは困るし、
 とても良い音が出るのだけど吹きにくくて疲れてしまうのも困ります。
(通常は、吹きやすいと感じたマウスピースは音も良いものであることが多いとは思いますが・・・)

 言い方を変えれば、

 自分の奏法に合ったマウスピースを選ぶか、
 多少吹きにくくても、自分の理想の音が出やすいマウスピースに替えて、練習していくうちに慣れていくか、

 という2つの考え方のバランスを取るのです。

 また、リードとの組み合わせ方も重要です。
 特にリードは2・1/2(2半)や3のような、リードの硬さを示す番号がありますが、マウスピースの抵抗力とリードの抵抗力とのバランスをうまく取りたいものです。

 それでは、吹奏楽やクラシック音楽を演奏したい人にオススメしているマウスピースを書き出してみます。

Alto Saxophone
メーカー タイプ 解説
Vandoren AL3(Optimum) 日本だけでなく、世界的に初級者から上級者まで、プロ・アマ関係なく絶大な人気を誇るマウスピース。少ないパワーで吹きたい人にオススメ。逆に、かなり力を込めて吹きたい人には不向き。とにかく柔らかくて美しい音が出るが、逆に硬い音やパワフルな音は苦手。吹奏楽やクラシック音楽の演奏にオススメ。ただし、あまりの人気の高さに品切れ状態のお店も・・・。
使う楽器にもよりますが、リードのオススメの組み合わせは、
Vandoren Traditional(青箱)の3または3・1/2(3半)
Vandoren V12(銀箱)の3。
A27 A28と比べると柔らかい音が出やすいが、パワフルな音にも柔軟に対応できるマウスピース。フランスのサクソフォン奏者「ファブリス・モレッティ」氏も愛用。中級者〜上級者向け。
使う楽器にもよりますが、リードのオススメの組み合わせは、
Vandoren Traditional(青箱)の3または3・1/2(3半)
Vandoren V12(銀箱)の3。
A28 輪郭のハッキリした明るい音が出やすいが、使いこなさいと音が開いてうるさくなる可能性が考えられる。私の愛用品。演奏の際はかなり口周りのパワーが必要。中級者〜上級者向け。
使う楽器にもよりますが、リードのオススメの組み合わせは、
Vandoren Traditional(青箱)の3または3・1/2(3半)
Vandoren V12(銀箱)の3。
Selmer 170(S90) S90シリーズの170〜190は、
数字が上がるにつれてマウスピースとリードとの隙間が広がる。
隙間が狭いものは噛む力を弱く、隙間が広いものは噛む力を強くするのが一般的。
180(S90)
190(S90)
☆(S80) S80シリーズの☆(ワンスター)と☆☆(ツースター)の違いも、☆が増えるほど隙間が広いが、S80の場合はリードとマウスピースが接着し始める位置が違っている。一般的に☆☆の方がパワーとコントロール力が必要。
☆☆(S80)
☆(Soloist) 昔のマウスピースの復刻版。明るさと暗さのバランスがなかなか良い。
SD20 比較的新しいタイプのマウスピース。個人的な印象としてはVandorenとSelmerの両方の良いところを両立させたような感じ。
   
Tenor Saxophone
Vandoren T20 アルトから持ち替えた人は、マウスピースをくわえたときの、マウスピースの厚みの感覚が近いということに気付くかと思います。このマウスピース、かなりオススメ。
使う楽器にもよりますが、リードのオススメの組み合わせは、
Vandoren Traditional(青箱)の3または3・1/2(3半)
Vandoren V12(銀箱)の2・1/2(2半)または3。
Baritone SAxophone
ROUSSEAU 5R バリトンサックスの定番マウスピース。全く衰えないその人気の秘密は、フレキシブルなコントロール力にあるのかもしれません。音はややパワフルです。私は5RにVandoren Traditional(青箱)の3を使っています。6Rでも良いかもしれません。


 マウスピースを選ぶときには、次の3点に注意しましょう。

・可能な限り、在庫の豊富なお店に楽器を持って行って自分で吹いて決めましょう。
ほとんどの楽器店はマウスピースの試奏をさせてくれます。
自分で吹いて自分に合ったものを探てみてください。
(その際、サクソフォンを演奏する人や聴いてくれる人がいた方がいいです。というのも、自分の音を客観的に聴くのはかなり難しいからです。)

・同じモデルのマウスピースでも、在庫がある限りたくさん試奏させてもらって厳選してから購入すると良いでしょう。
一つ一つ微妙な個体差があります。安い買い物ではないので、納得いくまでこだわって購入してください。

・新しいマウスピースを試奏するときに、今まで使っていたマウスピースよりも良いものがあったら、それは購入希望候補の中に入れて良いと思います。
というのも、これまで吹いていたマウスピースが一番慣れているので、それが一番吹きやすいはずです。それでも、今までより良いマウスピースが見つかったら、それを購入するチャンスを逃したくないものです。


この記事は、今後書き換えることがあります。